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イチローかく語りきイチロー大記録への軌跡
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PART3:球界再編…古巣消滅が一番辛い

  今更ねえ…  
 メジャー移籍後4年。米国でも262安打の大記録を打ち立てたとはいえ、イチローが日本の野球を忘れたことはない。自らパソコンでインターネットなどで、日本野球の情報を収集することはないが、常に日本球界の動向、特に古巣オリックスの結果は気にかけていた。だからこそ、今回の日本球界再編問題には心を痛め、同時に厳しい意見も持ち合わせていた。

 イチロー 「まあ、選手の体のケアで例えるなら、ケガをしてから治療をする人たちに見えてしまいますね。いかにいい状態を、その当時に維持するか。その意識の違いで、その後が随分と変わってくる。それが、この(球界再編の)話を聞いたときに思ったことですね。だって、ボクらが日本にいたときからグラついていたわけですから、今更ねえ…。だから、ボクは結構冷めてましたよ、そこではね」

 パ・リーグで育ったこともあり、巨人依存型の日本球界の体質には、常々疑問を持ち続けていた。以前から、交流戦の実施には賛成していたように、改革への意識は高かった。日米間の野球文化の違いは何か。そのひとつとして、組織としてのスタンスの違いを指摘した。

 イチロー 「前の話の続きになりますが、おもしろいと思ったのは、実は米国の選手はケガをして治療する人ばかりなんですよ。でも、大リーグの組織そのものはいかにケガを少なくするか、ってことを考えてますよね。その矛盾がおもしろいっていうか。常に先を見ながらやっていくじゃないですか、大リーグって。だから新しいものがどんどん増えていく。それによって活性化されていく。でも、選手を見ていると、ケガをしないでおこう、いい状態を保とうなんて思っている選手はほとんどいない。そこにすごく違和感というか、おもしろいなと思いますよね」
  千代の富士  
 さらに、ファンの違いをも付け加えた。メジャー1年目。目が肥えたファンの前でプレーすることに「一瞬たりとも気が抜けない」と言った。その思いは、今も変わっていない。

 イチロー 「あの球場に来ている人たちの気持ちというのは、ボクが(子供のころ)千代の富士(横綱)を見ていた気持ちに近いと思うんです。ボクは千代の富士が負けると自分が負けたみたいに思ったんですね。彼らも同じだと思うんです。それぐらい(気持ちが)入っていく。熱いですよね。だから選手もプレッシャーを背負う。ヘタなことをすれば街も歩けなくなる。かたや日本では、どんなに恥ずかしいプレーをしようが、そのことが人に知れ渡っていることがほとんどない。だから街だって簡単に歩けてしまいますよね」

 イチローをはじめ、日本人メジャーの活躍で、日本でも米国野球は知られるようになった。だが、「野球文化」となると、その差は歴然としている。日本にも近い将来、成熟した野球文化が根付く時代は来るのだろうか。

 イチロー 「まあ、来てほしい、とまでしか言いようがないですね。いろんなことを大リーグから学ぼうとしているのに、今でもそれに成りきれない中途半端な位置にいるように思います。だから、もう別のものとして考えたらどうでしょう? 日本野球を育てる、独自の文化として、米国に影響されるんじゃなくてね。その発想って、どうなんでしょうね? (応援の)トランペットがあってもいい、ブラスバントが入ってもいい、ぐらいのね。あれもひとつの文化としてしまう、独自のものを作り上げる。変に米国に影響されるのではなく、オリジナリティーのある、違うものを作り上げる意識というか。その方が面白みは出るんじゃないですかね

 イチローの提案が、どこまで本気かは定かでない。ただ、落胆の色が含まれていることは間違いない。

 イチロー 「正直言えばね、ボクが1番つらいのは、自分のいた球団がないってことですよ。あのユニホームがないってこと。だから、ボクの気持ちもちょっと怖いんです。日本のプロ野球に対して、急に冷めてしまうんじゃないかってね。興味が薄れるんじゃないかって、ちょっと感じますよ。今までオリックス・ブルーウェーブがあったから、常に気にしてきたし、どんなに最下位にいようとも、一緒にやってきた選手が気になったりしてました。そういうもんですよ。でも、それがまったく違うチームになってしまうわけですからね。なんか、自分自身の気持ちが離れていってしまうんじゃないかっていう不安が、ちょっとあるんですよ」

 独自で技術を磨き、天賦の才でメジャーの頂点に立ったように見えても、日本で育ててもらった恩義は人一倍強い。だからこそ、苦言も失望感も隠さない。日本球界の行く末をもっとも心配しているのは、実は米国でも頂点に立ったイチローなのかもしれない。
【取材・構成=四竃衛、木崎英夫通信員】

バットは呼吸している−−[とっておきメモ]

 今年3月のキャンプだった。イチローにずっと聞いてみたかった、ある質問をした。それは、フィールドに出て手にしたバットを芝の上に置く時、イチローは必ず手袋を敷く。「木のバットは呼吸をしているんです。湿気には当然弱いですし、それによってバットのバランスが変わったり重さが変わったりしますから」と、材質の理由を真っ先に挙げたが、これは単なる序章。話は奥深くに入っていった。

 「95年か96年、1回バット投げちゃってるんですよ、試合で。後ですごく後悔して、それから特に道具に対する気持ちが強くなってますね」。そして続けた。「野球をいつかはやめなくてはいけない時がくる。その時に、そこに至ったまでに、自分の考えられるすべてをやったんだというふうに思いたいんです」。自らの野球観をバットに込める選手はそうはいない。深遠なるイチロー−。
【木崎英夫通信員】





イチロー

写真=イチローは日本球界への思いを熱い口調で語った(撮影・鈴木豊)
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